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暗い少女は明るい少女?

第47章 水色のバレッタ

「静か過ぎないか?」

僕たちの学校の体育館は二階にある。
僕と純は階段の下とはいえ、階段の側にいた。
だから人の話し声は聞こえる筈だった。
突然、純の携帯電話が鳴った。

「美奈?何で直接…」

そう言いながら純が電話に出た。

「もしもし?美奈?美奈?」

その途端、純の顔からサーッと血の気がひいた。
電話に耳をくっ付け一緒に聞いていた僕もきっと顔が真っ青だっただろう。
そこから聞こえたのは美奈の声でも灰音の声でもなかった。

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