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暗い少女は明るい少女?

第11章 文化祭 模擬店編

「そりゃ、いじめたやつを許しませんよ。」

「プライドが許さないって…。」

「!!!」

2人がハッとした。

「分かった。そうか。」

雪さんが灰音に言った。

「あとは自分で何とかしな、灰音」

その時、松木姉妹が

「ありがとうございました、雪さん。そして…」

「ゴメンネ。水沢さん。」

僕は灰音の様子をうかがった。相変わらずキツイ顔して黙って2人を見つめている。
不意に灰音は髪をほどいた。幽霊のような黒くて長い髪。でも灰音は幽霊にはなら無かった。
揺らぐように笑って言った。

「ねえ。友達になって。」

「え?」

これは、許すということだった。

「ええ。ありがとう、灰音。」

2人は僕らの友人となったのだった。

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