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暗い少女は明るい少女?

第53章 僕の弟

クリスさんも僕と同じことを思い出したらしく少し困ったような笑みを浮かべた。

「それもそうですね…。」

一言、そう言った。
僕はふと思ったことをポツリと呟いた。

「ティリンスさんはどうするつもりでしょうか?」

クリスさんは真っ直ぐ僕を見て言う。

「それはティリンスがちゃんと執事の仕事を全うしているかですね。お嬢様が間違っていることを分かっていながらお嬢様の意に沿い続けるか、お嬢様を正すために意に沿わぬことをするか…」

「クリスさんは?」

僕は聞く。

「もしも、すみれが間違っていることをしていたらクリスさんはどうします?」

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