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暗い少女は明るい少女?

第14章 すみれの話

「何よ?ノックもしないで。」

「気が急いていたもので。」 

「何か用?」

「お嬢様を取り返しに参上しました。」

「そう簡単に行くと思って?うちの執事も強いのよ。」

「どうかな?」執事目を合わせた瞬間お互い目を見張った。

「ティリンス?」

彼はクリスの実の弟であった。

「兄さん…。」

「…。」

「さっさとしなさいよ。」

百合が急かす。

「嫌だ。」

「は?」

「弟を殴るなんて…」

「兄弟だから…か。相変わらずお人よしだなあ、兄さんは。なら、こっちから行くぜ。」

言い終わると同時に蹴りが飛んできた。スレスレでかわし、部屋の奥へ飛び込むとすみれを抱き上げそのまま逃げ出した。
そのまま、すごい速さで逃げ自宅に飛び込んだところですみれを下した。

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