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暗い少女は明るい少女?

第55章 純の話

純は家に帰ってからさっき助けた少年の名前を聞き忘れたのに気付いた。

「美奈を助けてくれたからお礼ぐらい言っときゃ良かったな。」

やがて美奈が帰って来た。
何やら泣きそうな顔。

「純、どうしよう!私を助けてくれた男の子が連れていかれて、それで…」

「…もう助けた。」

「へ?」

純は緩く笑う。

「実はあの場に俺も居たんだ。あいつら一応、追っ払ったから多分、大丈夫だろ。ところであいつ、知り合い?」

「ううん、知らない。でも同じクラスだったこと無い?」

クラス替えしたばかりで2人ともクラスにその少年がいたかどうか覚えていなかった。

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