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暗い少女は明るい少女?

第15章 修学旅行記

僕の座席は窓際だった。
僕の前は灰音、隣は純。その純の前で灰音の隣は美奈。美奈の通路を挟んで隣がすみれ。さらにその隣に理美と夏月である。

「なんか仲がいい子が近くてよかったね。」

すみれが笑う。

「でも、きっと寝るよ。私。」と灰音。

「俺も」と純。

僕も寝た方がいいかな?
羽田空港まで1時間半はかかる。
その間に寝るのは正解だ。

「あっ、しまった。」

美奈が声を上げた。

「どうしたの?」

「1時間半もあるんだったら読みかけの小説持ってくれば良かった。」

「…、寝なよ。」と理美。

「疲れるしね。」と純。

「じゃあ、寝る。」

切り替えが早いな。美奈は…。

それから何分立ったか分からないが目が覚めた。隣では純が寝ている。

「柊一、起きた?」

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