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えっちなたいいくのじかん

第5章 1じかんめ「こうてい じゅんびたいそう」

ウシジマの号令で、体育着を着た俺達は整列を済ました。これから準備運動が始まるぜ。

俺の学校の準備運動はちょっと特殊で、なんかオリジナルのラジオ体操みたいに、音楽と音声の指示に合わせて体を動かすんだ。

ほら、ウシジマがカセットのスイッチをいれて、陽気な音楽が流れてきた。

「まずは、手足の運動~」

―――

準備運動の中盤になってくると、隣の列の女子とペアになる必要が出てくる。馬飛びとか、柔軟とか。

どら、俺の隣にいるのは、ナギサちゃんか。まあ元気のいい可愛い子だよ。

「手をつないで回転~メリーゴーランドー」

手をつなぐっていう指示はさ、低学年のうちはまだいいんだけどさ、高学年になるにつれて、恥ずかしがって抵抗が出てくるんだよね。でも指示どおりにしないとウシジマ怒るからなあ。

ナギサちゃんは、手をつなぐという指示が聞こえても、手をつなごうとしないで、じっと立ってる。

後ろを向くと、半分くらいのペアは恥ずかしがって手をつながずにごまかしてたね。

残り半分は、手をつなぐってよりかは、指一本だけつないで、運動を続けてた。

なんとも初々しい連中だぜ、おい。

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