テキストサイズ

ハルカ

第3章 ~日常~

政基さんの言葉に、一同言葉が出なかった。

先に口を開いたのは、政基さんだ。


政基『まぁ、今すぐじゃないけど。』

松本『お前何言ってんの?』
森『悠を嫁に貰うのか?』

ビックリしたのだろう。
いつも口調の柔らかい松本さんもいつも口数の少ない森さんも、政基さんに質問している。

政基『本当だよ。
悠がいいなら嫁に貰うよ。
でも、婿がいいっていうなら、ちょっと考えなきゃね。
うちは、男俺しか居ないから。』


美沙『どういうことですか!?
付き合ってもないのに結婚って!!』

美沙ちゃんが一気にまくし立てる。
そりゃそうだろう。
私は、他人事のように客観的に聞いている。
政基さんがそんな事を考えてたなんて知らなかったから。


政基『悠には俺が必要だから。』

悠『何それ。』

政基『俺にも悠が必要だから。』



政基『悠が結婚したくても、出来ない理由は知ってるから。
俺なら、大丈夫だから。
悠に、ちゃんと結婚式挙げさせあげたいから。』

そんな事をさらっと言う政基さん。

思わず涙が出た。


あぁ~この人は、弘基の事を言っている。
弟が出来なかった事を兄が変わりに引き受けるのだ。


政基さんは、なんて弟思いなのか。

涙が止まらなかった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

大翔side


何かがおかしい。
あの言い方は、別に悠さんを愛してるから結婚するって感じじゃなさそうだ。

一体何があったのか。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ