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ハルカ

第4章 ~面影~

~次の日~


なぜだか4人で出掛ける事になった。
政基さんが車を出してくれ、助手席には美沙ちゃん、後部座席に私と大翔君が座っている。


美沙『政基さん♡どこに行くんですか?』

私には、そんな甘ったるいしゃべり方は出来ないな。

大翔『悠さん♡今日めっちゃ可愛いっす!』

いつもは、可愛くないのか?
まぁ、可愛くないか。


政基『ショッピングモール』

悠『ありがとう。』


なんだ?この雰囲気は?
気まずさMAX。

美沙『政基さんと出掛けられるなんて、感激です。』

美沙『何か、音楽聞きますか?』


美沙ちゃんが、ダッシュボード付近に置いてある、CDケースを触る。


政基『それに触らないでくれる?』

赤信号で、停車するとキツい体勢だろう、ちょっと苦しそうにそのCDケースを取る。

そして、後ろの私に手渡す。

政基『これ、お前達の。何か聞く?それとも、俺のにする?』

あぁ~このCDケースは、弘基のだ。



K-POPにハマった私の為に、弘基が買ってくれたやつ。




悠『これがいい。』



私が政基さんにあげたのは、韓国のアイドルバンドグループのアルバムだ。


テンポの良い音楽で、楽しい。


ん?
そういえば、弘基はこのバンドのボーカルに似ていた。

ボーカルは、原色系のファッションに、髪の毛もコロコロ変える。
赤や金髪、長さもコロコロ。
そういえば、弘基はずっと短い黒髪だった。
ハスキーボイスで、甘い歌声。
ロックな歌も心に響いた。


思わず口ずさむ。




あぁ~弘基がそこにいるみたいだ。

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