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ハルカ

第4章 ~面影~

ショッピングモールに着く。

もちろん私と大翔君、政基さんと美沙ちゃんペアに分かれて行動する。



美沙『政基さん♡早く行きましょう!』

政基さんの腕に腕を絡め歩き出す。


大翔『俺らも行こう!!』


そう言って、私の右手つかみ歩き出す後ろ姿は、弘基にそっくりだった。

弘基もいつも私の右手を握り歩いていた。


ショッピングモールの中で、いろいろなブランドの店に入るが、目線の先には大翔君が居た。

弘基と重ねては行けないと思っていても、この溢れんばかりの笑顔やはにかむと右側の口角があがる所は、私の好きな顔だ。


大翔『悠さん?どうしたんすか?』

悠『えっ?』

大翔『なんか、ニコニコしてるから。』

悠『あっ…ごめんなさい。』

大翔『いやっ。謝らないで。
その方がいい!それと、敬語は辞めてください。悠さんのほうが年上なんだし。』

悠『…ありがとう』

大翔『そうと決まれば名前呼んでください!君なしで』

悠『えっ?』

大翔『いいでしょ?』

悠『ひ…大翔?』

大翔『はいっ!!』




あぁ~この顔だ。


愛しい人が側にいる。
そう錯覚してしまう。

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