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【黒バス】「短編集です。」【腐向け】

第1章 「夏祭り」 火神×黒子

夏祭りも無事終盤を迎える。

「もう、だいぶ人も少なくなってきましたね」

「そうだな。帰るか?」


本当はもう少し一緒に居たいと思ったが、相手に迷惑を掛けたくない、と2人は言えなかった。


「そうしましょう」

そう言った途端、火神が手を握って歩き始めた。


「どこへ行くんですか?」

「ちょっとな」


手を引かれるままに進むと、人気のない大木の根元に着いた。


黒子の額に火神の手が触れ、前髪をかき上げられる。


「黒子……」

優しく、尚且つ力強い瞳で見詰められると、自然に目を逸らしてしまう。


「どうしたんですか、火神君…」

言い終わるか終わらないかの時に、唇に生温かいものが触れた。


「んっ…」

腰に腕が回ってくると、身体がふわりと浮いたような感覚に襲われる。


暫くして唇がゆっくりと離れていく。


「好きだ、黒子」

またあの瞳で見詰められる。

今度はしっかりとその瞳を捉えて離さなかった。



「僕もです、火神くん」

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