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【黒バス】「短編集です。」【腐向け】

第3章 「駄犬万歳」 青峰×黄瀬

キーンコーンカーンコーン

話のネタも大分尽きて来たころ、休憩終わりの鐘が鳴った。

その鐘の音を聞いた生徒たちは、自分たちの席へと着き始める。

それは黒子達も同じで、青峰の席から次々と自分の席へ戻って行く。


そんな中、黄瀬は青峰の席から動かなかった。


「黄瀬、授業始まるぞ」

「わかってるっスよ。今日、話したいことがあるから、部活終わったら部室に残ってて」

「ん、おう」


妙に真剣な顔をして言う黄瀬に、青峰は少し妙な空気を感じた。


「やべ、早く戻んないと」

黄瀬も席へ着く。



授業が始まった。


青峰は授業に集中出来なくて、今日の放課後のことばかり考えていた。

何故俺が呼ばれるのか?と。


いつもなら寝るところなのに、今日は全然眠たくならない。


「うーん」

考えて、考えて、考え過ぎたくらいだが、頭が痛くなって思考を停止させた。


青峰自身、黄瀬とは仲は良いし、呼ばれて何か言われるようなことはしてないと思っている。

黄瀬は滅多にあんな顔をしないので、余計に考え過ぎてしまう。


ふと、真っ白なノートの隅に黄瀬の顔を描く。


「なんだこれ」


黄瀬の絵に犬の耳を生やし、更にその耳にピアスをつけるともう面白くてたまらない。

犬がピアスをつけている、しかもイケメン。なんだよこいつ、と声を押し殺して笑った。


「第一俺の絵下手くそ過ぎる」


その絵のページを千切り、一言'駄犬デルモ黄瀬'と付け加えた。

そしてその紙をくしゃっと丸め、黄瀬の席目掛けて投げた。


見事黄瀬の目の前に丸めたノートの切れ端が落ちる。


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