
【黒バス】「短編集です。」【腐向け】
第5章 「お泊まり」 黄瀬×赤司
お風呂もなんとか乗り越え、ついに就寝モード。
2人でソファーに座り、テレビを見ながらいちゃついていた。
時刻は午後10時半。
そろそろ寝なければならない。
寝るって言っても、その前に……あぁあっ、だめだ、変なこと考えたら。
「赤司っち、そろそろ寝る?」
「う、うん。部屋行こう?」
うわ、案外緊張する。
えっち自体は初めてじゃないのに。
「手…繋ぐっスか?」
ソファーから立ち上がった涼太に手を差し出される。
「ありがとう」
涼太の手を握って立ち上がり、涼太の顔を見て微笑む。
すると涼太は少し頬を赤く染めて、僕に微笑み返してくれた。
やっぱり、涼太も少なからず意識してるんだな。
「じゃあ、行こう」
前に向き直った涼太が僕の手を優しく引く。
僕はその手をしっかり握って、僕の部屋へと足を進める。
ひたひたと廊下を歩く音だけが響く。
2人分の足音。
特に会話も無く、静かな空間。
横を歩く涼太の顔をちらっと見上げると、若干頬が赤かった。
そんな涼太が愛おしく感じて、少し距離を縮める。
そうすると、先程より手を少し強く握られた。
だから僕も、手を少し強く握り返した。
