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【黒バス】「短編集です。」【腐向け】

第6章 「王様ゲーム」 黄瀬×黒子

黒子っちの大きな瞳の下の頬は少し赤くなっていて、少なからず俺を意識しているとわかる。


やばい、いろんな意味でやばい。


え、ポッキーゲームって最後にキスするゲームでしょ?違うっけ?え?



まあいいや。



「黒子っち…っ!」


黒子っちを目の前にするとルールとか既にどうでもよくなって、ぱくりとポッキーを咥えた。



「黄瀬ェ………」


青峰っちが凄い形相で此方を睨む。


あー、青峰っちも黒子っち狙いなんスね‼とか思いながら頭の9割は黒子っちが占めていた。



でもそんなことは御構い無しに、俺は黒子っちの唇目掛けてポッキーを囓る。




「うぅ…っ」



目の前の黒子っちは、目をぎゅっと瞑って頬を赤く染め、必死にポッキーを囓り続けている。


黒子っちはこう見えて負けず嫌いなのを俺は知っている。

だから、自分から負けるようなことはしないだろう。


それをわかっていてこのゲームに挑む俺は、少し狡いかもしれない。


まあ、やめるつもりなんて更々無いのだけれど。



「あぁ…俺のテツと駄犬がキスしちまう」


「青峰、これはあくまで王様の命令だよ。気にすることはない」



赤司っちが青峰っちを諭すのを遠目に見ながら、黒子っちとの距離を縮める。



俺は真ん中までポッキーを囓って、あとは黒子っちからキスしてくれるのを待つ。


目を閉じてキスを待っていると、「黄瀬君…すみませんっ…」と黒子っちが俺にしか聞こえないような声で囁く。


その声を頭の中でリピートさせていると、唇にふにっと柔らかい感覚が。



ああ…俺、黒子っちとキスしてる…!


天に昇るような気持ちだ。



「ふ…黒子っち…」


俺はキスを存分に味わう。


やばいこのまま舌入れて襲いたい。




「なんかあそこ長くない?ねえ、長くない?緑ちん緑ちん」


「知らん」


「なに赤くなってんの緑ちん」


「別に、赤くなんてなってないのだよっ」



暫くして、唇が離れていく。


なんだろ、口ん中甘い。



「畜生…!」



悔しがる青峰っちを心の中で嘲笑い、次のゲームをする為に棒を元に戻す。



「じゃ、次のゲームを始めようか」


赤司っちの声掛けで、一斉に皆が棒が入った箱へと手を伸ばした。

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