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【黒バス】「短編集です。」【腐向け】

第6章 「王様ゲーム」 黄瀬×黒子

「緑間っち、これは命令っスからね。何が何でもやってもらうっスよ!」


俺にとっては羨ましい限りなのに、本当にもったいないよな。


恥ずかしさだけでキスを拒むなんて。


「う……わかったのだよ。黒子…すまない、こっちを向いていてくれ」


「はい」



黒子っちが緑間っちの方を向いて目を瞑る。


唇じゃないとはいえ、気がない緑間っちはいえ、嫉妬するものは嫉妬する。


「これはゲームだ」という赤司っちの宥め方には、結構うんざりしている……なんちゃって。



「…ん…っ」


緑間っちがキスをする為に目を瞑る。


目の瞑り方も凄く乱雑で、頬は真っ赤になっていて雰囲気も何もあったもんじゃない。


でも黒子っちはそれでもしっかりと目を瞑って、綺麗な顔で緑間っちのキスを待つ。



「………テツ……」


はい、青峰っち二回目の嫉妬。

本当青峰っちくじ運悪いよな、日頃の行いが悪いからだよガングロクロスケ。



「…緑間くん、そんなに震えなくても大丈夫です」


「…わ、わかっているっ…。それより、キスをするから目を瞑っていろ!」


「なるべく早くお願いしますね」


黒子っちのリードが優しい。

優し過ぎる。


緑間っちはぷるぷると震えながら、唇を突き出して黒子っちの頬を目指す。



ーちゅっ


ーボリボリボリボリ


部屋に響くリップ音。

それと共に響いたのは、ムードを壊すようなポテチを頬張る音。


つかボリボリって誰だよ。

紫原っちか。



「んじゃ、次のゲームいこっかー」


キスが終わった瞬間紫原っちの声で一斉に棒を戻す。


緑間っちは未だキスする前の表情から変わらない。

どんだけ純情なんだろうこの人は。


………それと、紫原っちさりげなくキスシーン見てたのか。

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