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【黒バス】「短編集です。」【腐向け】

第7章 「真っ暗」 キセキ×黄瀬

黒子っちは今、俺に背を向けて何かを作っている。


コンロもあったんだ、見えてなかった。

見えないって重症かな。


目が腫れて視界が狭まる。


「黄瀬君、僕が作ってる間、鎖外しててあげますから、ベッドで寝てていいですよ」


「いいんスか?俺…逃げるかもしれないのに」


「そんな体力残ってないでしょう。大人しく寝ててください」


そっか、そうだよな。

俺が逃げられるはずもない。


まず此処はどこかもわからないし、逃げたところで逃亡生活を続ける勇気もない。



「俺が寝るってことは、黒子っちは俺のこと犯さなくていいんスか…?」


他のメンバーなら、俺と2人きりになった途端犯すのに。


「君の身体の方が心配です。休める時に休んでください、僕からのお願いです」



確かに全裸で硬い床の上で寝るのは身体が凝るが、なんで黒子っちは俺を甘やかすんだろう。


新種の手懐け方?

それは違うか。


でも、黒子っちといると素を持てる。

他の人にはできない、'反抗'も出来るし、普通に喋ることだって出来る。


きっと、黒子っちがいなかったら俺は日本語を忘れていただろう。


喘ぐことしか出来ないただの犬。

跪くことしか出来ないただの奴隷。


そんな人生、面白くないだろ。


だから、黒子っちには感謝している。


「今から鍵を外すので、首を近付けてください」


首輪に付けられた鍵を取れば、鎖が外れる。

だから首を近付ける。



首輪は取れないけど、鎖が取れれば自由に動けるから。



「ありがと、黒子っち」


カチャ…と鍵が外れる。


黒子っちが鍵をポケットにしまい、いいえ、と一言かます。

そして、そのままシステムキッチンに戻った。

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