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妄想でいず、暴走中。

第2章 矢浪蓮、暴走。

『見てるだけでいい』そう、見てるだけでいいんだ。


「『見てるだけでいい』ねぇ・・・。健全な高2男子がねぇ・・・。」

「う、うるせーなぁ!!」


正直な話。同じクラスになって近くで日向を観察できるような状況になって。
日向と話してみたいだとか、もっと近くで見ていたいだとか、最近そんな欲も出てきている。

日向には非常に申し訳ないが、その、妄想の中で日向をあられもない姿にしたりも、何回かあるわけで。
しょうがないだろう、俺だって健全な男子なんだから。

俺だって、チャンスがあれば日向と話してみたい。


「クールだのなんだの言われてるお前がこんなストーカーチックな奴なんて、クラスの女子が知ったら悲しむな」

俊介が茶化すように言う。
他の女子なんて俺からしたら石ころだ。


何かきっかけさえあれば、日向と話せるのに。

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