
妄想でいず、暴走中。
第2章 矢浪蓮、暴走。
昼にそんなことを考えていたばかりだったから、まさかこんなに早くチャンスが廻ってくるとは思わなかった。
日向がいつも何かを書いてるノートを机の中に忘れて帰っていった。
明日には席替えされて、あの席は他の誰かの席になる。
そしたら日向のノートは誰かの目に渡ってしまう…。
そんなことになったら日向は困るよな?うん、絶対困る。
中身に何が書かれてるかはわからないが…恐らく日記か何かだろう。
恥ずかしがりやな日向のことだ。他人に自分の日記を見られたりしたら、酷くショックを受けるだろう。
ここは俺が預かっておいて、明日日向に渡そう。
…しかし、何が書いてあるんだろう。
いや、中身見るとかだめだろう、人として。いやでも…。日向が普段何を考えてるのか気になって仕方ない。
きっと俺の知らない日向が、これを見たらわかるような…いやでもやっぱり人として…。
そんな葛藤を数分した。
