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妄想でいず、暴走中。

第2章 矢浪蓮、暴走。


結果的に。

俺は好奇心に負けて中身を見てしまった。
こんなに日向のことが好きなんだから、見てもバチは当たらないだろう、という意味不明な理由をつけて。


ドキドキしながらそーっとページを開く。走り書きしたような文字が並んでいる。




『王子様が来て、私を突然さらう。王子様に一目ぼれされる。王子様の婚約者に怒られる。国民に反対される。だけど王子様はおまえをいちばん愛してる!って国民の前で叫ぶ。』



…?
これは、日記…なのか?
次のページを開く。


『海でデートして、砂浜でおいかけっこして、転びそうになった私を抱き止めて王子様がもう逃がさないぞって真剣な目でわたしを見つめてくる。』



…王子様って誰だ?



『天使の王子様がわたしの願いをなんでも叶えてくれる。人間になってずっと私と一緒に居てくれる。』



さっきからうらやましいなこの王子様とかいう奴は。

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