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妄想でいず、暴走中。

第1章 妄想でいず、紛失。

扉を開けて、一番に目に入ってきたのは、教卓に座る学級委員長の矢浪君だった。

「ほぁあ!?」

人が居たことの驚きで、思わず変な声を出してしまった。

あぁぁ、変な声出しちゃった…!
ていうか、ドア勢いよく開けたの見られたよね、あぁぁ恥ずかしい、消えちゃいたい!
ていうか、何で居るの!?


羞恥心で耳まで熱くなる。


そんな私をよそに、矢浪君はにっこりと笑って口を開いた。


「日向さん、随分急いでたみたいだけど、何か忘れ物?」

「あ…えと…」


忘れ物…と頭の中で繰り返して、はっとする。

そうだ!私、ノートを取りに来たんだった!

あまりの驚きにノートのことが頭からすっぽりと抜けていた。不覚。


もう、さっさとノート回収して帰ろう。

私は自分の席に向かい、机の中を探る。


「あ、あれ…?」


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