
妄想でいず、暴走中。
第1章 妄想でいず、紛失。
どうしよう、どうしようとぐるぐる考えていると、ぼーっと黒板の方を眺めていた矢浪君が口を開いた。
「あ、日向さんと俺、隣の席だよ」
「え?」
あぁ、そういえば昨日席替えのくじをひいたんだった。・・・って、隣の席?
矢浪君の指差す先を見ると、黒板に貼られた新しい座席表。窓側の一番後ろの席、『矢浪』と『日向』が仲良く並んでいる。
えっと、これはどういう・・・。
「これからよろしくね?日向さん?」
にっこりと笑う矢浪君。
・・・神様、私これからどうなっちゃうんですか?
