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妄想でいず、暴走中。

第2章 矢浪蓮、暴走。

―――こんなチャンス、もう二度と来ないと思った。


俺、矢浪蓮は、クラスメイトの日向花音のことがすきだった。もう一年も前から。

彼女と出会ったのは入学式の時。

鎖骨あたりまでの長さの綺麗な黒髪。右側を耳のあたりまでみつあみ?世間では編みこみというのか、とりあえずそんな髪型。

顔はそんなに派手なほうではないが、透き通るような白い肌が綺麗で、そしてふわふわとした、優しそうな雰囲気。

控えめに微笑むその子に、俺は一瞬で心を射抜かれた。
俗に言う一目ぼれという奴だ。

それからと言う物、俺は毎日休まず日向を観察した。

どうやら彼女は結構のんびりした性格のようだ。そしてドジ。道で転びそうになっているのを何回も目撃した。

よくノートに何かを書き込んでいるのを見かけたが、それが何かはよくわからない。日記か何かか?

学力は普通。運動音痴。甘い物が好きらしい。
いつも一緒にいるのは有薗結愛。
おっとりした彼女を引っ張っていっているんだろう。

男子が苦手なようで、少し話しかけられただけで顔を赤くしている。


知れば知るほど、日向のことを好きになった。

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