壊れた御守り
第14章 Happy birthday
「どうしてって…邪魔って何だよ」
イライラする。
早く行かなきゃなんねぇのに、目の前の女の子から逃れられない。
「やめてよ」
凌華は冷たく言い放った。
なんだこれ?
なんで凌華に止められなきゃなんねぇんだよ。
関係ねぇのにさ…。
「あんたに関係ねぇだろ?悪ぃけど、俺もう行くから…」
「好きなの」
「は?」
「初めて会った時から、好きなの。
慶太くんが…」
俺の服の裾を弱々しく引っ張る凌華を見つめた。
今、なんて?
好き?
何言ってんだ?
「好きって…俺らまだ2回しか会ってねぇじゃん」
「でも好きなの!!時間とか…会った回数なんて関係ないじゃない」
凌華が真っ直ぐ俺を見つめてくる。
まじか?こいつ…。
だから俺が麻美のとこに行くのを止めようとすんのか?
健太の邪魔っていうより、凌華にとって邪魔なのは
麻美?