壊れた御守り
第19章 再出発
健太はいつも、
隠し事をして耐えきれなくなった時とか
何か言いにくいことを打ち明けるときに必ずこう切り出す。
“アイス…食ってかね?”
夏でも冬でもお構いなしに
健太はそう言うんだ。
だから多分今回だってそうだ。
何を話そうとしてるんだろう。
俺が何も言わずに、ただ黙って見つめていると
健太は近くのコンビニへ走っていった。
俺はゆっくり歩いてコンビニん中には入らなかった。
ガラス越しに健太をじっと眺めていた。
しばらくすると健太は戻ってきて
俺をちらっと見ると真剣な顔つきで公園へと入った。