壊れた御守り
第19章 再出発
こんな公園あったんだな。
そこは来たことがない公園で
小さなブランコとシーソー、そして錆び付いた鉄棒が左から背の順に4つ。
健太は迷わずシーソーへと歩み寄り、片側に手をついた。
「おい、せめてブランコだろ!?なんでシーソーなんだよ!!」
高校生にもなって、それも男2人でシーソーなんて悲しすぎる。
「だってブランコはさ、あの子らが使うんじゃねぇのかなってさ」
健太の示す先には小さな男の子と女の子が2人、ブランコに駆け寄るところだった。
さすが健太だよ。そういうとこは気が利くんだよな。
俺は観念して反対側に横向きに座った。
それを見た健太も少し笑って反対側に反対方向を見てのる。
その瞬間、俺の足は地面から離れ、体が浮いた。
ほら。だから嫌だったんだよ。
健太のが背も少し高いし、体つきだって違う。
こんなんに乗るとさ、俺、男じゃねぇみたいに思うから…。
俺が浮いてビビった顔をすると
健太はそれを見て大きく笑った。