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壊れた御守り

第4章 心配

麻美がクラスに戻ってきた。



俺の隣に麻美がいる。


なんか、変な感じがして、ついつい出会った頃を思い出す。


『小南くんて、性格悪いと思うな』



「いたっ。なにすんの?」



「うっせぇ。イラっとしたんだよ」



「んー。慶ちゃんのばーか」



「あ?それって性格…」



「うそ、今のなし!!」



麻美が、普通に笑ってる。



やっぱり学校に連れてきて正解だったかもしれない。



病院だけではきっと……。



「慶ちゃん、また同じクラスなんだ。運命感じる?」



麻美はいたずらっぽく笑った。



う…。



目が逸らせない。



「べっつに。そんなもん感じねぇよ。腐れ縁だな。腐れ縁」



俺、普通に出来てるよな?



大丈夫だよな?




最近変なんだ。




自分が自分でわかんなくなる。




「なにそれー?心外だよ~。こんなに美人な友達がいることに有り難みを…」




「ほら、授業始まるぞ」



「次って、数学?わぁ、嫌になる~」



「お前、得意じゃん」



「得意なのと好きなのでは全然違うよ~」



「あっそう」



麻美が普通に隣にいて、同じ授業を受ける。



なんか、ほんとにおかしい。



そう思ってる俺がおかしいだけなんかな?


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