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壊れた御守り

第1章 麻美と俺

麻美とは高校入ってすぐに話すようになって、


最初はなんだこいつって思ってたんだ。


俺に真っ直ぐ向かって


『小南くんって、性格悪いと思うよ』


なーんてはっきり言う女、


初めてだったから。

『そういうアンタも性格悪ぃな。浅野麻美サン?』


皮肉った言い方をした俺に、麻美はポツリと言ったんだ。


『…だから罰が当たったのかもね』


あの言葉をあんな顔で言った麻美のことが気になり始めたんだ。


“だから罰が当たった”


その言葉の真意はなんなんだ?


ずっと不思議だった。


そして、やっと分かったんだ。


浅野麻美の真実が。


その結果がここ。



病院の一室で、
静かに笑う麻美だったんだ。





彼女は心臓病。
余命はあと、1年。


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