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壊れた御守り

第7章 麻美への想い

麻美は軽い貧血なだけで、点滴が終わるまで病室で安静にしているらしかった。



終わったらすぐに帰れるらしい。



俺はというと、庇った拍子に刺されたのと、



どこかにぶつけたのか、右手を骨折していた。



完治するのに3ヶ月はかかるらしい。



退院できるのは3日後。



だりぃなぁ…。



「おい、慶太。ちゃんと自分の部屋戻って寝ろよ」



「やだね。麻美が心配だし」



「浅野なら俺が看ててやるから」



「それが心配だっつってんだ」



健太と言い争っていると、麻美が俺らをみて笑った。



「慶ちゃん、あたしなら大丈夫だから部屋に戻って?」



「でもっ…!!」




そんなんしたら、3日は麻美に会えないじゃん…。




なーんて…。




「…ねぇ、健太くん。席、はずしてもらってもいいかな?」



「えっ?あ…あぁ」



麻美が、静かにそう言った。



健太はびっくりしたように頷くと、



俺の病室にいるってだけ伝えると



部屋を出て行った。


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