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壊れた御守り

第7章 麻美への想い



点滴が終わってる。


俺は麻美の手を握り返して笑った。



「なぁ、麻美。…もう帰ろう」



「え……?」



「一緒に帰ろう?」


「だって…慶ちゃんまだ…」




あー。俺、あと3日はここにいなきゃいけねぇのか。



でも、別にいいや。


だって、麻美になんて声をかけていいのかわかんなくて、





どうすればいいか検討もつかなくて



こう言うしかなかった。




こうして、麻美の手をとるしかなかったんだ。




「おいで。麻美…」




そうして俺は、麻美の手をひいて病室を出た。




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