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アダルト撮影会

第1章 最低な誕生日プレゼント





「明日からもう撮影の予定だ。最初の写真が売れるか売れないかの分かれ道だから、頑張ってね、ゆずちゃん。

…今日はここに泊まって。一応、逃亡を図らないようにするためなんだ」



外側からだけ、鍵が掛かる部屋。
それもそのはず、こんな仕事をする羽目になって、逃亡を目論む人がいない訳がない。

念のため、一応、そんなところだろう。



「…分かりました」


「着替えとかは全部、そこのタンスに入ってる。衣装は現場にあるけど、寝る時とかはさ、それ使ってよ。

風呂は奥。その隣にトイレ。部屋はここ一つ。ちょっと狭いけどね」



そんなに贅沢させるわけにもいかなくてさ。
そう言って、川端さんは笑う。借金取りには思えないくらいに、優しく。



「有難うございます、川端さん…」
きっとこの優しさは、偽りなのだろうけど。




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