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素直になろうよ

第3章 期待と勘違いと諦めと未練-恋なんてそんなもの

「泣いてなんか。ないですよ」


「うそつけ」


「これは汗です」


「うそつけ」


「じゃぁ、鼻水です」


「じゃぁってなんだよ。うそつけ」


「うん。・・俺にもよくわからないです」


どっからどう見ても、目から涙が溢れている。
泣いているなんて感覚は全くないのに・・



「最近、知らないうちにこうなるんですよ。病気ですかね?」


顎からポタポタ落ちる涙は放っておいたまま、笑ってみた。

こういうのを、泣き笑いっていうのかな。

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