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それなら・・


放っておくとどんどんネガティブ思考にハマって行ってしまいそうな自分を、無理矢理浮上させようと、内海の尻に触れる手に意識を集めた。




気持ちよくしてあげます。



俺が。





ズボンの上からでも分かる、形の良い引き締まった双丘をやわやわと手の平全体で撫でる。
ピクッと力が入り、強張った身体は少し震えていた。

空いている手は内海の腰に添え、ゆっくりゆっくり上に這わせる。
どうしたって痴漢されてる事に気がつくだろう。


抵抗もせず、小さく縮こまっている内海に、怒りよりも悲しみが勝る。


なんでだよ・・・



スーツの合わせから指を這わせて、シャツに触れる。
薄い生地の上から、滑らかな肌に指を乗せてさらに上を目指していく。

胸のあたりに到着すると、殊更ゆっくりと円を描くように滑らせる。
普段の内海なら焦れったくなって、恥ずかしそうに俺を呼ぶ頃だ。


プツンと固くなった胸の突起が、時折指に引っかかる。
その度に、腹筋に力が入るのが指から伝わって来た。



どうあっても、ここまでされても、抵抗はしないんだな。
どこの誰とも分からない痴漢にすら、あんたの身体は反応して乳首を立たせてる。



そんなに気持ちよくなりたいなら、させてやる。



体をべったりと密着させながら、指を立ててそっと円をいくつも描いていく。
胸のしこりには触れないよう、その周りを何度も何度も。

今頃内海は、決定的な所に触れて欲しくて、ウズウズしているだろう。
しびれるような鋭い快感を欲して、強請ってしまいそうな自分を押しとどめるのに必死なんだ。


「っ・・ぅん・・」

ほんの微かな吐息に色づいた音が混ざる。

切なさで心が裂けてしまいそうだ。


爪を立て、ゆっくりとしこりの周りに刺激を這わせる。
その後にくる快感を期待させるように。
シャツの上からでも分かるほど、ツンと立ち上がった胸の真ん中には、触れてやらない。



「っぁ・・・」

声ともつかない吐息が、熱く火照っているのが分かる。

触って欲しいと、無言の訴え。