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『さて、そろそろ帰るかな。』
『えーっ、もう！？』
二人が挨拶を交わしたのも束の間、別れの時が来てしまった。
『父さんは明日仕事だし、お前だって学校があるだろ？』
『………………。』
達也が落ち込んでいると〔ファイヤー・カイザー〕が優しく声をかけた。
『達也君、私はいつでも君が来るのを待ってる。だからまたここへおいでよ。』
『ほんと！？』
『あぁ。だから今日は早く帰るんだ。』
『〔ファイヤー・カイザー〕の言う通りだぞ。さっ、遅くならないうちに早く帰ろう。どうもお世話になりました博士。また時間が空きましたらこちらへ伺います。』
『ホッホッホッ。いつでも遊びに来なさい！』
嶺岸博士が笑顔でそう言うと達彦は深々と一例し、達也と共に研究所を後にした。
そして、帰りの車の中で。
『ねぇ、父さん。』
『ん？』
『さっきの〔ファイヤー・カイザー〕カッコ良かったね！』
『お前は〔ファイヤー・カイザー〕がそんなに気に入ったのか？』