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気が狂いそうな快感の後に

第3章 誘拐猫とリーダーと

そして、男が顔を出した。
その姿に、私は息をのんだ。

うわあ…でか…!!

年齢は30くらいだろうか。黒髪に黒い服と、全身が黒いその彼は、身長は二メートル近くあり、かなりの筋肉質だ。
見るからに「暗殺者」という風貌のその男に、私は固まった。
マジ恐い、この人…

彼の足元にふと目をやる。

え!?

私は驚愕した。

この人トイレのスリッパ履いてる…
しかもイチゴ柄って…

私は彼の風貌と足元のセンスのギャップにしばし立ち尽くした。

しかしショウ達は、彼らのリーダーのそんな姿は見慣れているのか、特に驚いた表情も見せない。

「お前が茜か」

彼は私に言った。重々しくて低い声。

「は、はい。そうです」

「詳しいことはショウから聞いた。とにかく上がれ。お前達は後で呼ぶから、一端部屋に戻っていてくれ」

ショウ達は踵を返した。

ちょっと置いていかないでよ…
こんなドでかい、しかも何か足りない男と二人きりにしないで…!!

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