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気が狂いそうな快感の後に

第3章 誘拐猫とリーダーと

彼の声は成人男性のそれではなく、声変わり前の少年のようなものだった。
そしてその体も、見れば見るほど男のものとはかけ離れて細い。
明らかに異常だが、今言うべきことではないと茜は判断した。

「…えっと、茜さん、今日から早速僕の部屋で寝て貰うことになるけど」

「さん付けしなくていいです。あと、もしかして私たちって同じベットで寝るんですか?」

「そうだけど…やっぱやだよね…」

「!!!!!」

私の体に電撃が走った。
マンマ・ミーア。嘘だろ…
私は男の子と寝たこと(アレな意味はなく。そういう意味でもあるけど)なんて一度もない。
まあ、目の前にいるのはおおよそ猫のような少年もどきなんだけど、それでも彼は男だ。

「茜、非常に申し訳ないが、ベットの件はどうにもならない。それは我慢してほしい

リーダーが言う。
女の子としては一番大事な問題だろ、そこは。

でも軟禁状態な以上、仕方のないことなのか。

そもそも彼らに女の子の一般常識が通用するのか、いやしない。

「はい。わかりました…無駄な抵抗は止めます」

「……」

「大丈夫だ、千歳は茜を襲うことはまずない」

リーダー、爆弾発言。
もう少し包もうよ。

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