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気が狂いそうな快感の後に

第1章 茶色の猫に拐われました

とりあえず私は少しは人通りがありそうなところまで歩いた。
誰かに道を聞けるかもしれないと思ったからだ。

後で思い返してみれば、それがすべての始まりだったのだ。

10分ほど歩き続けると、ちらほらと人影が見えてくる。
「あ、あの…」
私が恐る恐る話しかけると、一人が振り向いた。

その男の足元には、
頭から血を流した老人。

「き…き……」

悲鳴がでてこない。
頭が同時に複数の事を処理しようとして停滞する。
「おっと、見られちゃったかなぁ」
「こんな時間にどーしたのかな?」
「あれ、結構かわいいじゃん、君」
男たちが次々に振り向く。

悲鳴をあげるより先に、私はその中の一人の男に口と手を押さえられた。
「安心しろよ、俺らが可愛がった後に殺してやるからよぉ!!

やめて、たすけて……!!

なすすべもなく、目をぎゅっと瞑ったと同時に、男の手が上着を剥ぎ取った

その時ーー

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