テキストサイズ

気が狂いそうな快感の後に

第3章 誘拐猫とリーダーと

「あ、リーダー」
私は振り向き、そして息が止まるような驚愕を味わった。
リーダーは泣きじゃくるセイの頭を撫でながらぶちきれているショウをなだめ、ついでに寝こけている千歳に毛布を掛けている。
なんだろう、そういう「母親」らしい振るまいが妙に様になっている。

「うちのチームはみんな酒に強いんだが、酔うとこの様でな…恥ずかしい。でも、見ていて面白いだろう?」

あ、頼むからリーダー、こっち見ないで下さい。

近寄らないで。

本当にリーダーはこのチームの母のようだ。



……全裸でさえなかったら。

何が恥ずかしいだよ!腹筋見せつけんな!!
何が面白いだよ!一番面白いのはあんただよ!!

もうヤだ、泣けてきた…

「どうしたんだ、茜」
「ギャハハハハハ、ホームシックかぁ!?」
「……焼きそば……」
「焼きそばが食いたいのか、千歳。こんど買ってきてやる」

帰りたい……

ストーリーメニュー

TOPTOPへ