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気が狂いそうな快感の後に

第4章 マフィアと海に遊びに行こう

「おいおい、翡翠…流石に三角ビキニはねーだろ」

「それを茜に着せるつもりなら、翡翠…俺にも考えがある」

苦笑いしつつ俺に絶対零度の目を向ける千歳、今にも俺を殺しそうな勢いの榊。

なんなんだお前ら…

いい年の男なら女にそういうもん着てほしいとか思わねえ?しかも、俺の見立てじゃあ、あいつにこういうのは絶対に似合う。

そして、更にだ。

茜は何がどうなろうと、俺が選んだこの水着を着ることになるんだからな。

「お前ら、水着の値段を言ってみろ」

全ての利は俺にあり。
この勝負は俺の一人勝ち。

しかし、だ。今一つ腑に落ちない点がある。
何で俺が、まあ致し方ない理由があるにせよ、出会ってまだ一週間の女に、別にアイドル級に見た目が良い訳でもない女と海に行くことに喜んで(しかも筋肉ダルマとイカれ野郎とまだガキの双子と)、アホな想像までしているんだ?
今になって彼女が欲しいのか?いや、それはない。
俺は、今までに女関係については全く苦労したことなどない。そもそもこんな仕事をしている以上、一人の女と長く付き合うなんて不可能だと思ってきた。

それが、なぜ…

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