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気が狂いそうな快感の後に

第4章 マフィアと海に遊びに行こう

程なくして私たちの乗ったワゴンは海に着いた。

拐われてから初めて外に出る。それで、私たちの住んでいるアパートの外観と、周辺の景色を初めて見た。
何でもない、普通のアパート。とても暗殺者が住んでいるようには見えない。

ビーチには季節上、人はいることにはいたがピークってわけではない感じで。
露出が多い水着に戸惑ってる私の前に着替えを済ませた彼らが姿を現した。

なんというか…普通の水着の奴が少ない。

「おー!やっぱり似合うなー、最高の眺めじゃねぇ」

「うるさいっ!」

「イデッ!」

私に殴られて悲鳴をあげたのは翡翠。
ド派手なブーメラン履いて、刺青だらけの体は榊ほどムキムキじゃないが、腹はシックスパック。

っていうかここ、刺青OKだったのね。

「翡翠…あんたそのまま此処に残れよ。それか二度と家に帰れなくしてやろうか?」

サングラス越しに毒を吐く千歳。なんだか目が暗殺者に戻ってます。その格好はというと、ほぼ全身を覆っているフルボディタイプの水着。意外に筋肉はついていたが、隣にいるのがリーダーと翡翠だからか、やはりその華奢さは際立っている。

「ああ、なんだ。女みてぇな水着着てんな、千歳。まあでも、お前の貧相なガタイじゃあなぁ…」

「あ″あ!?んだとこのじじいが!!こっちだってお前の腹見せられたってなんも楽しくねーよ!」

普段私には絶対見せない目をして暴言。この二人、ほんとにコンビなんだろうか…

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