
気が狂いそうな快感の後に
第4章 マフィアと海に遊びに行こう
「千歳、口が過ぎるぞ。翡翠も、何かにつけて千歳をからかうのをやめろ」
リーダーが二人を注意する。
彼の水着は案外普通で、おかしいのは持ち物。何か可愛らしい浮き輪持ってるんだよ。リーダー、泳げなかったっけ?
「ん?この浮き輪はお前用だぞ、茜」
要らねーよ…
念入りに日焼け止めを肌に塗っているショウ、そして準備体操をしているセイの水着は普通のトランクスタイプの色違い。この双子は本当に仲が良い。
このチームは彼らがいてこそ成り立っているんだと思う。
「それじゃ、遊ぶか!」
リーダーの言葉に、彼らは流れるように動いた。
セイ、ショウ、千歳は三人でビーチボールを持って砂浜へ。リーダーは一人で反対側の砂山へ。バケツとシャベルを片手に、何か嫌な予感がする。
後に残ったのが、私と、翡翠。
うっ…翡翠…
正直に言って、私は翡翠が苦手だ。
普段のデリカシーの欠片もないスケベな言動もそうだが、何より彼には掴み所がないのだ。
確かに容姿は素晴らしい。しかし彼にはリーダーのような頼り甲斐も、千歳のような気遣いも、ショウやセイのような親しみやすさも感じられない。
いつも飄々として、実は一番何を考えているのか分からないのは、彼だったりするのだ。なぜだか、私も彼の「標的」のように殺されてしまうような、そんな錯覚を覚える。
「おっ、二人きりだな…よし、泳ごうぜ、茜。っつーかあいつらガキだな…」
「そ、そうだね…」
一対一だと、やっぱり話しづらい…!
リーダーが二人を注意する。
彼の水着は案外普通で、おかしいのは持ち物。何か可愛らしい浮き輪持ってるんだよ。リーダー、泳げなかったっけ?
「ん?この浮き輪はお前用だぞ、茜」
要らねーよ…
念入りに日焼け止めを肌に塗っているショウ、そして準備体操をしているセイの水着は普通のトランクスタイプの色違い。この双子は本当に仲が良い。
このチームは彼らがいてこそ成り立っているんだと思う。
「それじゃ、遊ぶか!」
リーダーの言葉に、彼らは流れるように動いた。
セイ、ショウ、千歳は三人でビーチボールを持って砂浜へ。リーダーは一人で反対側の砂山へ。バケツとシャベルを片手に、何か嫌な予感がする。
後に残ったのが、私と、翡翠。
うっ…翡翠…
正直に言って、私は翡翠が苦手だ。
普段のデリカシーの欠片もないスケベな言動もそうだが、何より彼には掴み所がないのだ。
確かに容姿は素晴らしい。しかし彼にはリーダーのような頼り甲斐も、千歳のような気遣いも、ショウやセイのような親しみやすさも感じられない。
いつも飄々として、実は一番何を考えているのか分からないのは、彼だったりするのだ。なぜだか、私も彼の「標的」のように殺されてしまうような、そんな錯覚を覚える。
「おっ、二人きりだな…よし、泳ごうぜ、茜。っつーかあいつらガキだな…」
「そ、そうだね…」
一対一だと、やっぱり話しづらい…!
