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気が狂いそうな快感の後に

第2章 マフィアのペットになりました

「いや、ちょっと何いってんの」
「話が飛躍しすぎだろ、アンタ」

次々にショウとセイが男につっこむ。

別にこの人達の女になるわけじゃあないらしい。少し安心した。

マフィアの女なんて、ゴクツマみたいなの、絶対ダメ、てか無理。

「まあ、要するにだね。君は行方不明にさせて貰ったよ」

しかしショウから驚きの宣告。

「え」

「君は午前0時14分、この街で消えたことになってる。今頃ちょっとした騒ぎになってるはずさ」

「ちょっと何よ、それ!!」

「まあ最後まで聞いて」

ショウは柔らかく、しかし有無を言わさない口調で語りかけた。

「君はもうこのまま、世間では一生行方不明者として扱われる。やがて親にも死んだと見なされるだろう。でもそんなの嫌だろ?だから君には三つ約束してもらわなきゃあならない。そうすれば家族と会うことだけは許そう。
その約束は…」

ショウは私にゆっくりと顔を近づけた。
私は今の状況を、初めて深く理解した。せざるを得なかった。
私は、道を踏み外した…
もう、普通の女の子には戻れない。
涙が溢れてきた。
なぜ、こんなことになってしまったのだろう。自分の運命がこれ程までに恨めしく感じたのは初めてだった。

ショウが不意に、私の涙を指でぬぐいとった。
私より少し年下だろう、そのまだあどけない顔が私をなぜだか安心させた。



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