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プリンセスを護衛

第21章 長編 冬の関西紀行

大地は黙って頷き泉に言った。

「どこかは正確には分からない。
ただ、お化け屋敷の裏の準備室みたいなところじゃないかと思う。不気味な被り物は見つかるわ、ビンが転がってるわ、薄暗いわ。」

「お化け屋敷?」

泉は黙っていた。
その時だった。
奇妙な音が聞こえた…。そして電話が切れた。

「大地?大地っ!」

「どうしたの?」

優馬がびっくりして言う。

「切れた…」

「…なんて言ってた?」

「え?」

「場所を聞いたんだろ?なんて?」

泉はキッと優馬を睨んだ。
泉は美人だがそれだけにキツイ顔立ちだ。睨まられるとかなり怖いはずだが優馬は目をそらさない。

「切れたってさっき言ったじゃない!何か危険な目に遭ったんじゃないかとこっちが心配してるのに、なんて言ってた?って何よ!」

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