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プリンセスを護衛

第24章 長編 春には愛媛で

美憂は優馬の目線の先に目を走らせた。
そしてハッとした。優馬が言ったことの意味が分かった。
相手は相変わらず気づかず後ずさりしている。

(もう少し、あとちょっと…)

美憂が心の中で念じた。
その時だった。

「っ!うわっ!!」

相手の片足が見事に水たまりにはまり、バランスを崩したのだ。
美憂はその一瞬の隙を見逃さなかった。
美憂は勢いをつけ、両足で男の脇腹を蹴り、身を投げ出すようにして地面に伏せた。
優馬は寸でのところで美憂を受け止めると泉に美憂を預け、水たまりにはまった男の方へ走った。
俊はもう1人の方へ走って行った。

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