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プリンセスを護衛

第66章 どこか遠くへ

嫌々ながらラケットを受け取った優馬。
元々スポーツは苦手では無い彼だが、卓球は別だった。
ピンポン球を打ち返すどころかラケットに擦りもしないのだ。

「…」

さすがにここまで酷いとは思っておらず、絶句する美優。

「ミュウ…だから言ったろ?」

一方、ある程度の酷さは想定の範囲内だった泉と俊は優馬に教え出す。

「優馬、ラケットの持ち方が違う。テニスじゃないんだから。」

「無理に打とうとしないで。打つというよりは当てる感じで。」

全くの素人だったが、そこはさすが優馬と言うべきか、上達は驚く程早かった。
泉と俊の教え方が上手だったお陰でもある。

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