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その人に着いて行くと、

屋上には彼女以外に数人の女子がいた。


「御巫さんさー、調子乗ってない ？」


先程とはガラッと口調が変わった。


彼女の取り巻きと思われる数人の女子たちも口々に言い始める。


「だよねー！水速くんにいろじかけでも使ってんの？」


「そうそう、最近御巫さんと水速くんが一緒に帰るせいで、水速くん付き合い悪いしさー」

「マジ迷惑だしー！水速くんと話すのやめてよ！！」

次々に裕罹へ悪口が飛んで来る。


裕罹にはそんなつもりは全くないのに…。

やっぱり人とか関わるとろくな事がないと裕罹は改めて思った。


そう考えてしばらく黙っていると、


「ねえ！何とか言いなさいよ！！」

裕罹を連れてきた彼女が、裕罹をフェンスへ突き飛ばす。



「いっつ…」

肩が勢いよくぶつかり、激しい痛みが体に響く。


「何も話さないのなら、こっちにだって考えがあるわ！」


すると彼女は、裕罹の胸ぐらを掴んで耳元でこういった。


「貴方の中学で起こした事件の話、バラしてもいいのよ？」


「…！！何でそれを！」


「ふん、私の情報網を甘くみないでよ。金さえ払えば情報なんて簡単に手に入るわ！」


と言ってきた。


「さあ、今ここで水速くんとはもう一生話さないって誓いなさ」

彼女が言い終わる前に、屋上のドアが勢い良く開いた。


「遠藤さん、裕罹ちゃんに何してるわけ？」


そこには救世主が現れた。