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君と出会って世界が変わったー。

第5章 妬みと友達

「み、水速くん!!」

遠藤と呼ばれた彼女は、慌て始めた。


「裕罹ちゃんに何してたの?」


「水速くんが、御巫さんにつきまとわれてるみたいだったから…」

「裕罹ちゃんは付きまとってなんかないよ?てか付きまとってるのは俺の方。」


「で、でもこんな女なんかにわざわざ時間を使わなくても…」

「こんな?それは聞き捨てならないな〜。次そんな風に言ったら、女の子でも容赦はしないよ?」

「それに裕罹ちゃんは危なっかしいんだよ。俺がいないとダメなの!」

と、いつもの爽やかスマイルをするが、悪意がこもっているせいか、とても黒い笑顔に見えた。


「兎に角こんな事はもうしないこと!女の子同士の争いは良くないからね!!」

と、生が言うと遠藤と言われた女の子たちは急いで逃げてった。


「裕罹ちゃん、大丈夫?」

と言って手を差し伸べてくれたが、裕罹はその手を払いのけた。

「別に貴方の手なんか借りなくても、立てるわ。」

「さっき言ったこと根に持ってるの?」


「……」

生がそうきくと、裕罹は黙り込んでしまった。


「あれは、ああ言わないとわかってもらえなかったからさー、裕罹ちゃんがドジだなんて思ったことはないよ?」

「さっきと文章変わってない?」

「気のせいだよ。でもさ、もっと誰かに頼ってもいいと思うよ?」


本当は甘えたい気持ちだってある。

漫画のでもそれじゃあまたあの時みたいに、誰かを守れない…


そう思って裕罹は横に首を振った。

「そして立とうとすると、肩に激痛が走った。


「いっ…」

「大丈夫?!…怪我してるんだったら保健室に行こう!」


「で、でも…」


「骨折とかしてたら大変でしょうが!」

そう言って痛めてない方の肩の腕を引っ張られた。

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