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君と出会って世界が変わったー。

第5章 妬みと友達

放課後、裕罹は綾のお見舞いも兼ねて病院に湿布をもらいに行った。

生は怪我が心配だからと、今日も裕罹について来た。


病院に着くと湿布を貰って綾のお見舞に行こうとすると、

誰かが勢いよくこちらに走って来た。


それはよくみると、綾だった。


「裕罹!け、怪我したって…ほんと、かよ…」

病院の看護婦さんに、走るのはやめなさいと何度も注意されたけど、綾は裕罹が心配で走らずにはいられなかった。

「ちょっと綾!いくら調子が良くても走ったらダメでしょ?」

と、裕罹に怒られるがそんなこと気にしてられない。

「そんなことより、怪我大丈夫なのかよ!!」

綾は眉間にシワを寄せて、不安そうに裕罹に尋ねる。

「打撲だから大したことないよ。」

そうやって笑って見せたが、綾の表情は険しいままだった。

「おいお前!いったよな、守るって。何で裕罹は怪我してんだよ!!ふざけんじゃねぇ!」

と言って、生の胸ぐらを掴んだ。

「病院生活のわりには力あるんだね…」

少し苦しそうに生はいった。

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