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翌日…

ちょうど昼休みの時間だった。



「み、御巫さん！い…一緒にお弁当食べない？」


そこには、昨日とんでもないことを言って来た、

氷室 深郗の姿があった。


周りはヒソヒソと話し始める。




「何あの子ー？」

「御巫さんとお弁当食べたいとか…頭おかしいんじゃないの？」

「あの子と一緒に食べたって楽しくないだろうに…」


時々クスッと笑い声も聞こえる。

裕罹にも聞こえているのだから、

当然、氷室 深郗にも聞こえているだろう。

しかし彼女は一歩も動かず、

硬く口を閉ざして裕罹の返答を待っている。



一体何を考えているのだろうか…

裕罹には彼女の心情がわからなかった。


「…嫌。1人で食べたいの。」


少し冷たく言うのは、彼女のためだ。


自分と関わることで、周りからは変な目でこの子が見られる。

折角、 友達もいて自分の場所だってちゃんと用意されてる彼女に、私のようになって欲しくない。

それは果たして、

妬みなのか

同情なのか

それとも優しさなのか…


彼女は少し震えていた。

何故だかは分からない。


裕罹はこれ以上この場に居たくなくて、

お弁当を持って教室を出た。


その時、ケータイにいっつうのメールが届いた。



『気が向いたら、屋上でお弁当を一緒に食べない？』


それは生からのものだった。




今1人で居たら、またあの子に絡まれる気がして。

裕罹は屋上へと足を運んだ。


そんな裕罹の顔が、少しだけ嬉しそうにしているのを

彼女は見逃していなかった。



「深郗はまた作戦を失敗したのね…お仕置きしなきゃ。そして、御巫 裕罹にも。」

1人怪しい笑みを浮かべてる人物がいた。