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聖夜に天使は舞い降りて~angel only for me~

第5章 朝、夢と現実の間で……

でもその前に・・・。


「あの、食べるより先に歯磨いてからでいいかな? 何だか口の中が気持ち悪くて……」


「そうですね……。ではそちらからお先にどうぞ……」


そう言って何気なく立ち上がったその時だった。


───パサ


「きゃあ!!」


「ん? うわぁあ!!」



───すっかり忘れていた。


下に何も着ていない事に……。



ことの次第に気付いた僕は慌てて毛布にくるまった。


「ご、ごめん……」


「わ……、私こそすみません……。
あの……、むこう向いてますから、その間に……」


そして彼女が外を向いてる間にあたふたしながらも、何とか服を取り出し身に着けた。


「もう大丈夫だよ……」


彼女に服を着たことを告げる。


「は……、はい・・・」


嗚呼、恥ずかしい……。


初対面の女の子に全裸を見られるなんて・・・。


それからというもの、歯を磨きご飯を食べ始めても尚、僕と彼女の間には沈黙という気まずい空気が流れた。



彼女が用意した朝食を黙々とたいらげる僕……。


そしてそれを時折チラチラと見てくる彼女。



しつこいくらい沈黙が流れた……。

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