聖夜に天使は舞い降りて~angel only for me~
第5章 朝、夢と現実の間で……
「あの……」
「は……、はいっ!」
「ごちそうさま……、美味しかったよ」
「あ……、いえ。喜んでいただけてよかったです・・・」
食べ終わった僕は彼女にお礼を言う。
・・・・・。
しかしただのそれっきり、また沈黙が流れた。
「あの、さっきは……ごめんね?・・・」
「いえ……。私こそ……、すみません……」
僕はあの時の弁解をしようとする……。
・・・・・。
しかしもう一度沈黙が流れた。
「…………」
「…………」
何度も、沈黙が流れた。
一体どれだけの長い沈黙が続いただろうか……。
僕は既に話しかけるきっかけを無くしていた。
「あの……」
そんな時だった。
「は、はいっ!?」
ようやく彼女の方から僕に話しかけてくれたのは。
「もしかして……、まだ私のこと天使だって信じて頂けてないんでしょうか?」
「え?───」
ようやく話しかけてくれたと思いきや、僕の不信感に突く問い掛けをしてきた。
「私のこと、まだ信じてくれていませんよね?」
「いや、それは───」